株売買ツールの Streaming の使い方
株を購入する

株式トレードで使用するツールもしくはアプリケーションは、Streamingというアプリケーションを通じて行います。SBIでの取引がこのツールなのかは不明ですが、このアプリで取引をしていきます。
このアプリケーションは日本語表記がなく、全て英語でしたので、機能をフルで活かして投資していくならば、株取引の専門用語を英語で理解しておく必要があります。
私はツールの画面で表示される英語を、翻訳したりして調べました。
Line Available
Streaming管理画面上で "Line Available"と表記されている金額は、「買付余力金額」であるとSBIからの日本語マニュアルで解説されています。つまりは、Streamingツール内で今現在株式を購入可能な金額を意味します。
初めて取引を開始する場合は、この金額が証券口座への入金額と同額になるはずです。
仮に10,000バーツを入金したならば、Line Available 欄には「10,000」となるはずです。もし違ったら、すぐさま問い合わせを行いましょう。
タイ国内では、外国人は空売りができないようなので、入金したこの金額内で株式を購入していきます。理論上では、100バーツの株を100株購入できることになるのですが、この"Line Available"金額には、株の売買時に発生する手数料もこの金額から引かれるため、実際には100株を購入することはできません。
手数料込みでの合計金額が株式購入時に表示されるので、預け入れた金額内かどうか調整しながら購入してください。
Line Available をとにかく重視
株の売買時には、このLine Availableがリアルタイムで反映されます。SBIタイオンライン証券で株取引を開始して以降、株式を購入するにしても、外国人であればこの金額が全てです。これが私が至った結論です。
株を買ったり売った際には、即座に反映されます。また株を購入した時にも即座に減額処理されます。
実のところ、私は取引を開始してツールの使い方に慣れるまでは、後述の Cash Balance と混同していました。
Cash Balance
Cash Balance は「資金残高」と説明されていますが、反映されるまで3営業日ほどズレが生じます。そのため、必ずしも【Line Available = Cash Balance 】とはなりません。
タイ国内で自分の銀行口座の残高を英語で確認している方なら、「Cash Balance = 残高」と認識しているかと思います。しかし、証券口座においては、この金額は自分の証券口座へ出金(移動)可能な金額を意味します。
株を売却すると、Line Available に即座に反映され、「3営業日後に Cash Balance に反映されて初めて現金化できるようになる」という感じ可と思います。
私のような株取引の初心者兼ズブズブの素人の感覚では、売却したら即座に現金化できると思っておりました。しかし、トレーダーの間では常識的な感覚のようです。
つまり、急に大きなお金の支払いが生じた場合、銀行口座の預金を全て証券口座に入金し、また株で運用していると、株の売却で即座に現金化することはできても、自分の銀行口座へ送金してATMなどでお金をおろしてすぐに使うケースでは、土日・祝日を除いた3営業日必要です。クレジットカードなどで対応できない場合は、注意してください。またクレジットカードの支払日から逆算して売却&送金するようにしてください。
長期休暇を挟む場合には、1週間以上経ってから初めて現金化できるケースもあるので、とにかく現金が今すぐ必要という場合は、口座引き落としで銀行口座に残高が必要な場合など、前もって売買しておく必要があります。
Cash Balance はリアルタイムな残高ではない
先に説明したとおり、3営業日のズレが生じるため、決してリアルタイムの残高ではいということです。
事実私自身反映にズレが生じるため、SBI側へ問い合わせたことがあります。
タイ株を購入する前の重要な注意事項

Streaming で外国人であってもタイ株を簡単に買えます。しかし、外国人であるため企業の株式に関連した権利において、タイ人と外国人では購入する株の種類に応じて大きな差があります。タイで働く日本人であれば、多かれ少なかれ外国人であるためタイ人と異なる待遇の違いやビザの更新やワークパーミット、90日レポートなど数多のしがらみを感じた事があるかと思います。
企業側にとってみれば、BOIを取得していない通常の会社であれば、タイ人と外国人比率の問題や、資本金の問題が発生してきます。また保有するビザがBビザかOビザかでも異なります。
そのような扱いの差が株にもあり、購入する種類によって変わってきます。
タイでは、タイ人向けのローカル株、外国人向けのForeing株、そしてNVDR株の3種類があります。
Foreing株の特徴
外国人投資家が企業の株式を購入する際に、タイ人と同等の権利を有したいという目的があるならば、Foreing株もしくはF株と呼ばれる種類の株を購入する必要があります。
このF株を購入すると、企業の外国人株主となります。タイ人と同様の議決権や配当権を得ることができます。株式を検索する際に、例えばタイのNo.1携帯電話事業者のAIS株 ADVANCの場合であれば、「ADVANC-F」と銘柄が表示され、「ADVANC」とは別の銘柄扱いです。
この「〇〇-F」となっているのが、F株です。
F株を所有していれば、株主総会にも参加できますし、議決権も与えられます。会社が利益が出た場合には、配当として利益に応じた金額を保有株数に応じたお金が振り込まれます。
F株は流動性が低い
F株を購入するのは外国人のみであり、主にメリットが得られるのはタイ在住者もしくは株主総会に参加する気がある外国人投資家のみです。しかし外国人持株比率などの条件もあり、株の発行枚数に制限があため、流動性が極めて低くなっています。
流動性とは、現金化しやすいかどうかであったり、売買が活発かどうかというニュアンスです。
F株を購入したとしても、いざ値上がりしたので売りたいと思っても、買い手がつかなければ売れません。タイ人投資家は大前提としてF株を購入しません。多くの外国人投資家でさえF株は購入しないので、売りたくなっても買い手がみつかりにくいのがF株の特徴です。
別途手数料の支払いで書き換えが可能な模様
SBITOでは別途手数料を支払えば、F株からローカル株(通常株)もしくはNVDR株への書き換えが可能なようです。誤ってF株を購入しても安心ということです。
個人的にはタイの株主総会に一度は出てみたいので、買ってみるのもありかと考えていたりします。ただ平日開催なので、仕事との兼ね合いが必要になるのが問題なんですが・・・
タイ人向けのローカル株
日本人が日本で株を買う場合は、一般的な株を買うかと思います。これと同じ様なのが、ローカル株と呼ばれるもので、外国人が買っても何一つメリットがありません。
外国人がローカル株を購入しても、配当の権利は無く更に議決権もありません。ただ流動性が高いため、売買は容易に行なえます。
デイトレーダーたちであれば問題ないかもしれませんが、長期保有前提で考えている外国人には、全くおすすめできないのがローカル株です。
NVDR株
ではどの株を買えばいいのかというと、外国人投資家向けのNVDR(Non-voting Depository Receipt)株がおすすめです。英語が示すの通り、「議決権はないけど配当の権利はあるよ」という株です。無議決権預託証券と和訳されるようです。
NVDR株は、会社の運営に対して投票できる議決権が無いだけで、それ以外の権利が与えられています。
タイ証券取引所の子会社が発行
NVDR株は、タイ証券取引所の子会社が発行しています。NVDR株の売買は外国人投資家の制限を受けないため、ローカル株と同様に高い流動性があるので、株式の売買も活発に行われています。
なので、我々外国人がタイで株投資をするなら、基本的にはNVDR株での売買となります。
株の種類によって値段が変わる訳ではない
F株だろうがローカル株だろうが、NVDR株だろうが株価の 値段は一緒です。なので、どの種類の株を買っても同じ価格なのに、売る時は困るF株だったり、外国人には何一つ恩恵が無いローカル株など、それぞれ特徴がありますので、購入時にはご注意ください。
NVDR株の買い方

流動性も配当もどちらも重視したい方には、NVDR株で売買しましょう。事実私もNVDR株しか売買していません。
NVDR株の買い方は、Steamingのツールでは極めて簡単です。
私は基本的にパソコンでStreamingツールを開いて売買をしていますが、スマホのアプリからでもできます。ただスマホだと画面サイズの問題によりテクニカル分析が面倒だったり株の流れがわかりにくかったり、色々と不便なので、基本的にはPCでといった具合です。ここでは、スマホの画面ベースで説明していきます。
一度設定して保存するだけ
SBIタイオンライン証券が提供してくれる日本語マニュアルにも説明がありますが、アプリのSetting画面からNVDR株の項目をチェックして保存するだけでOKです。
これで購入時には自動でローカル株ではなく、NVDR株を選択して購入できます。なので、アプリをダウンロードしたら、先ずはこの設定を完了させてください。
後は気になる銘柄を検索して、株を購入するだけです。
株購入時の注意事項
株式の購入方法には、LimitやMPなどの種類があります。
SBIタイオンライン証券に問い合わせて、詳細を教えてもらいましたので、共有しておきます。
- Limit(Limit Order) / 指値注文
- 価格の限度を指定して注文し、指定した価格又はそれより有利な価格で約定する注文方法。
- ATO(At-The-Open Order) / 寄付成行
- 前場、または後場の寄付きの値段で売買注文を出す方法。この注文方法は前場、後場のプレオープニングセッションのみ注文可能
- ATC(At the Close Order) / 引け成行
- 大引けの値段で売買注文を出す方法。この注文方法はプレクローズセッションのみ注文可能。
- MP(Special Market Order) / 条件付き成行
- 価格の限度を指定せずに発注し、注文発注時の最良の価格で順次売買を行う注文方法。
- MP-MKT(Market Order) / 成行
- 価格の限度を指定せずに発注し、注文発注時の最良の価格で順次売買を行う注文方法。
- MP-MKL(Market-to-limit Order) / 成行-指値注文
- 成行注文として注文が出され、注文発注時の最良の値段でのみ成立する注文方法。
Settrade社の英語のページを見つけられなかったのでタイ語ページのURLはこちらです。
Limitで値段を指定して買うようにすれば、意図しない高値・安値で取引されることを回避できます。恥ずかしながら株の買い方の種類を把握していなかったので、初めて株を買った時は、MPで買いました。おそらく高値で買っておりました。
私のように損をしないためにも、はっきりとそれぞれの買い方の特徴を把握してから購入するのが良いと思います。